尿から分かること

尿の元となっている物質は?

尿の元となっている物質は、血液です。

尿が作られる場所は?

尿が作られる場所は、腎臓です。

血液が全身をめぐって集めた不要物を腎臓に運びます。腎臓の

「糸球体」で不要物だけを濾過(振るい分け)して、必要なものは体に戻され、出てきたものが「原尿」です。

原尿は、「尿細管」でさらに振るい分けされて必要なものは体に戻されます。(99%が再吸収されて戻ります)

まとめると、原尿の1%が尿が「尿管」を通り、膀胱で溜められ一定の量になると「尿意」をもよおし、体の外へ出されます。

尿の色は?

普通は、薄く黄色い色をしています。

なぜ、尿は黄色なのか?

元は、血液です。

血液は、赤血球に含まれるか「ヘモグロビン」のせいで赤くなっています。ですが、赤血球には寿命があり古くなると壊れてしまいます。

寿命が来た赤血球は、肝臓で「ビリルビン」に変わります。この時に色も変化して、オレンジ~黄色がかった色になります。

そして、肝臓から胆道を通って、腸から腎臓へ移り、「ウロビリン」となります。ウロビリンは、薄い黄色をしていす。

水分の摂取量が少ないと尿は濃くなり、多いと尿は薄くなります。朝は少し濃いめの色になっています。

危険な尿

肝臓→腸→腎臓→尿のサイクルの途中で異常が起きた場合に起こります。

①オレンジがかった尿

①肝臓で炎症が起こった場合、「肝炎」

②胆道で石が詰まった場合、「胆管結石」

③胆道のルートを封鎖する場合、「膵臓の腫瘍」

などの場合、肝臓からビリルビンのまま逆流してしまい、そのまま尿として排出されます。なので、オレンジがかった色や茶色っぽい尿になります。

この色の尿を「ビリルビン尿」といいます。

逆流したビリルビンは、血液に乗って全身を巡り「皮膚」や「目」を黄色くします。これが「黄疸」です。

こんな時は、一度病院へ行ってください。

  • オレンジがかった状態が続いている
  • 黄疸がある
  • だるさがある
  • 腹痛がある

また、レモン色の尿が出た場合は、最近食べたものや飲んだものを振り返ってみてください。

この場合、ビタミンが原因のことがあります。ビタミンB2は尿をより黄色くする場合があります。サプリメントや栄養ドリンクを飲んだかなど振り返ってみてください。

②白い尿

ほうれん草の食べ過ぎや女性ではおりものが混ざった場合などは、大丈夫です。

そうでない場合は、要注意です。

尿にばい菌が入っている時「尿路感染」の可能性があります。

● 膀胱炎

女性に多く、性病で尿路に炎症が起こっている場合もあります。

次の場合は、尿路感染の疑いがあるので病院(泌尿器科)で検査を受けて下さい。

  • おしっこをする時に痛む
  • 下っ腹が痛む
  • おしっこの回数が増えた
  • 熱が出ている

③赤い尿

赤い尿は要注意です。「血尿」の可能性があります。

血尿には、2種類あります。

① 顕微鏡的血尿

見た目では分からないが尿検査をすると「尿潜血」がプラスにでます。

② 肉眼的血尿

見た目で赤いと分かります。

すぐに尿の色が戻る次の場合は、少し様子を見てみましょう。

・抗生物質などの薬

・生理の血が混ざる

・運動で尿道が傷ついた

などです。

でも、2~3日以上続いたり、赤い尿が出て普通に戻ることが繰り返される場合は、病院で検査を受けましょう。

そして、特に注意が必要なのは「癌」です。

  • 膀胱のがん
  • 腎臓のがん

一定期間続いている場合は、検査を受けましょう。

たばこを吸っている人は、「膀胱がん」のリスクが高いので検査が必要です。

尿たんぱく検査

尿たんぱくが陽性の場合、尿にたんぱく質が漏れています。

これは、「糸球体で炎症」が起きたり、「腎臓のどこかで異常」が起きています。

尿蛋白検査は、【+3、+2、+1、±、-】の5段階で評価します。+1、+2、+3の場合は、きちんと再検査を受けましょう。+3が一番異常が起きています。

放っておくと「腎不全」になってしまうかもしれないので注意してください。

薬の影響で尿の色が、青や緑や黒になることもあります。また、「尿道カテーテル」で生活をしている人で、便秘持ちの場合、ばい菌が入ると紫色になります。「パープルバック症候群」といいます。

なごみ整骨院