幼児・小学生の便秘
便秘とは、長い時間、便が出なかったり出にくかったりする状態をいいます。
便秘になってしまうとお腹が痛くなったり、お腹の膨満感(ぼうまんかん)や不快感などの症状があらわれます。
●便秘の原因
- 排便習慣などの生活習慣
- 食生活
- 便意を我慢
2才~3才のおむつからパンツに変わる時にトイレで排便がうまくできないと、排便自体が苦痛になり我慢してしまうことがあります。
学校などでは便意をもよおしても周りの人に知られたくなくてトイレに行くのをガマンしてしまうこともあります。
便秘症とは
便秘が原因となって起こる症状に対して治療が必要な状態を「便秘症」といいます。
便秘症を放っておいて適切な治療を受けないでいると悪循環に陥ってしまいます。
●便秘症のサイン
①排便時に肛門が痛くなったり出血したりする
便秘症が続いてしまうと大腸で便の水分が吸収されてしまい硬くなります。
硬い便のまま排便することで肛門が痛かったり出血したりします。
そういう状態になると排便をガマンしてしまい、さらに硬い便になっていってしまいます。
②便意が起こりにくくなる
便が直腸に溜まった状態が続くと直腸が広がってしまいます。
そうすると、直腸は便が溜まっている状態になれてしまい便意が起こりにくくなってしまいます。
悪循環を断ち切るために小児科などで受診しましょう。
幼児・小学生の便秘の治療法
便秘症の診断は、主に問診(もんしん)です。
- 排便の硬さ
- 排便の頻度
- 生活習慣
- 食生活
- エックス線検査や超音波検査
などを行います。
そのうえで、
①排便が週に3回より少ない
②排便が5日以上出ない
③排便時に出血
④排便時に痛む
⑤少量の便が1日に何回も漏れ出ている
などの場合は、便秘症と診断されます。
便秘症と診断されると、浣腸をして溜まっている便をすべて出します。
この時、硬い便を排泄するので肛門が切れる場合がありますが、楽になれます。
便が硬すぎて浣腸できない場合は、体温と同じくらいのお湯をチューブで肛門から入れて腸を洗います。(洗腸)
また、便を指で砕いて出すこともあります。(摘便=てきべん)
便秘の再発予防法
便秘の再発予防法は、
①生活習慣の改善
規則正しく、早寝早起きをすることです。
腸の働きが良くなるように外で体を動かしてください。
②排便習慣の改善
おむつからパンツに替える時期にトイレで排便の練習をさせます。
親など保護者がいっしょにトイレに入って上手に排便できているかチェックしましょう。
失敗して叱るのではなく、うまくできたらほめるようにしてください。
学校に通うようになったら腸の働きが活発になる食後にトイレに行かせる習慣をつけましょう。
朝夕、食事のあと決まった時間にトイレに入る習慣をつけてください。
③食事療法
水分をきちんととり、栄養バランスの良い食事を3食とりましょう。
食物繊維を多く含む野菜を食べましょう。
イモ類、海藻、豆腐、果物などを積極的にとりましょう。
④薬物療法
医師の指示に従って、緩下剤(かんげざい)を服用します。
乳児の便秘と対処法
1才未満の乳児は、便が直腸に溜まると反射的にいきんで便を出しますが、うまくできないと便秘になります。
また、授乳の不足が原因で排便量が少なくなることがあります。
1週間に排便が3回よりも少ない時は、医療機関を受診してください。
乳児がいきんでいるタイミングでワセリンなどを塗った綿棒で肛門を刺激して便を出しやすくさせる方法もあります。
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